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title | content_type | weight |
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コンテナおよびPodへのCPUリソースの割り当て | task | 20 |
このページでは、CPUの request と limit をコンテナに割り当てる方法について示します。コンテナは設定された制限を超えてCPUを使用することはできません。システムにCPUの空き時間がある場合、コンテナには要求されたCPUを割り当てられます。
{{% heading "prerequisites" %}}
{{< include "task-tutorial-prereqs.md" >}} {{< version-check >}}
タスク例を実行するには、クラスターに少なくとも利用可能な1 CPUが必要です。
このページのいくつかの手順では、クラスターにてmetrics-serverサービスを実行する必要があります。すでにmetrics-serverが動作している場合、これらの手順をスキップできます。
{{< glossary_tooltip term_id="minikube" >}}を動作させている場合、以下のコマンドによりmetrics-serverを有効にできます:
minikube addons enable metrics-server
metrics-serverが実行されているか、もしくはリソースメトリクスAPI (metrics.k8s.io
) の別のプロバイダーが実行されていることを確認するには、以下のコマンドを実行してください:
kubectl get apiservices
リソースメトリクスAPIが利用可能であれば、出力には metrics.k8s.io
への参照が含まれます。
NAME
v1beta1.metrics.k8s.io
namespaceの作成
この練習で作成するリソースがクラスター内で分離されるよう、{{< glossary_tooltip term_id="namespace" >}}を作成します。
kubectl create namespace cpu-example
CPUの要求と制限を指定する
コンテナにCPUの要求を指定するには、コンテナのリソースマニフェストにresources:requests
フィールドを追記します。CPUの制限を指定するには、resources:limits
を追記します。
この練習では、一つのコンテナをもつPodを作成します。コンテナに0.5 CPUの要求と1 CPUの制限を与えます。Podの設定ファイルは次のようになります:
{{% codenew file="pods/resource/cpu-request-limit.yaml" %}}
設定ファイルのargs
セクションでは、コンテナ起動時の引数を与えます。-cpus "2"
という引数では、コンテナに2 CPUを割り当てます。
Podを作成してください:
kubectl apply -f https://k8s.io/examples/pods/resource/cpu-request-limit.yaml --namespace=cpu-example
Podのコンテナが起動していることを検証してください:
kubectl get pod cpu-demo --namespace=cpu-example
Podの詳細な情報を確認してください:
kubectl get pod cpu-demo --output=yaml --namespace=cpu-example
この出力では、Pod内の一つのコンテナに500ミリCPUの要求と1 CPUの制限があることを示しています。
resources:
limits:
cpu: "1"
requests:
cpu: 500m
kubectl top
を実行し、Podのメトリクスを取得してください:
kubectl top pod cpu-demo --namespace=cpu-example
この出力では、Podが974ミリCPUを使用していることを示しています。Podの設定で指定した1 CPUの制限よりわずかに小さい値です。
NAME CPU(cores) MEMORY(bytes)
cpu-demo 974m <something>
-cpu "2"
を設定することで、コンテナが2 CPU利用しようとすることを思い出してください。しかしながら、コンテナは約1 CPUしか使用することができません。コンテナが制限よりも多くのCPUリソースを利用しようとしているため、コンテナのCPUの利用が抑制されています。
{{< note >}} CPUの使用量が1.0未満である理由の可能性して、ノードに利用可能なCPUリソースが十分にないことが挙げられます。この練習における必要条件として、クラスターに少なくとも利用可能な1 CPUが必要であることを思い出してください。1 CPUのノード上でコンテナを実行させる場合、指定したコンテナのCPU制限にかかわらず、コンテナは1 CPU以上使用することはできません。 {{< /note >}}
CPUの単位
CPUリソースは CPU の単位で示されます。Kubernetesにおいて1つのCPUは次に等しくなります:
- 1 AWS vCPU
- 1 GCPコア
- 1 Azure vCore
- ハイパースレッディングが有効なベアメタルIntelプロセッサーの1スレッド
小数値も利用可能です。0.5 CPUを要求するコンテナには、1 CPUを要求するコンテナの半分のCPUが与えられます。mというミリを表す接尾辞も使用できます。たとえば、100m CPU、100 milliCPU、0.1 CPUはすべて同じです。1m以上の精度は指定できません。
CPUはつねに絶対量として要求され、決して相対量としては要求されません。0.1はシングルコア、デュアルコア、48コアCPUのマシンで同じ量となります。
Podを削除してください:
kubectl delete pod cpu-demo --namespace=cpu-example
ノードよりも大きいCPU要求を指定する
CPU要求と制限はコンテナと関連づけられていますが、PodにCPU要求と制限が与えられていると考えるとわかりやすいでしょう。PodのCPU要求は、Pod内のすべてのコンテナのCPU要求の合計となります。同様に、PodのCPU制限は、Pod内のすべてのコンテナのCPU制限の合計となります。
Podのスケジューリングはリソースの要求量に基づいています。Podはノード上で動作するうえで、そのCPU要求に対してノードに十分利用可能なCPUリソースがある場合のみスケジュールされます。
この練習では、クラスター内のノードのキャパシティを超える大きさのCPU要求を与えたPodを作成します。以下に100 CPUの要求を与えた一つのコンテナを持つ、Podの設定ファイルを示します。これは、クラスター内のノードのキャパシティを超える可能性があります。
{{% codenew file="pods/resource/cpu-request-limit-2.yaml" %}}
Podを作成してください:
kubectl apply -f https://k8s.io/examples/pods/resource/cpu-request-limit-2.yaml --namespace=cpu-example
Podの状態を確認してください:
kubectl get pod cpu-demo-2 --namespace=cpu-example
この出力では、Podのステータスが待機中であることを示しています。つまり、Podがどのノードに対しても実行するようスケジュールされておらず、いつまでも待機状態のままであることを表しています:
NAME READY STATUS RESTARTS AGE
cpu-demo-2 0/1 Pending 0 7m
イベントを含むPodの詳細な情報を確認してください:
kubectl describe pod cpu-demo-2 --namespace=cpu-example
この出力では、ノードのCPU不足のためコンテナがスケジュールされないことを示しています:
Events:
Reason Message
------ -------
FailedScheduling No nodes are available that match all of the following predicates:: Insufficient cpu (3).
Podを削除してください:
kubectl delete pod cpu-demo-2 --namespace=cpu-example
CPU制限を指定しない場合
コンテナのCPU制限を指定しない場合、次のいずれかの状態となります:
-
コンテナのCPUリソースの使用量に上限がない状態となります。コンテナは実行中のノードで利用可能なすべてのCPUを使用できます。
-
CPU制限を与えられたnamespaceでコンテナを実行されると、コンテナにはデフォルトの制限値が自動的に指定されます。クラスターの管理者は[LimitRange](/docs/reference/generated/kubernetes-api/{{< param "version" >}}/#limitrange-v1-core)によってCPU制限のデフォルト値を指定できます。
CPU要求と制限のモチベーション
クラスターで動作するコンテナにCPU要求と制限を設定することで、クラスターのノードで利用可能なCPUリソースを効率的に使用することができます。PodのCPU要求を低く保つことで、Podがスケジュールされやすくなります。CPU要求よりも大きい制限を与えることで、次の2つを実現できます:
- Podは利用可能なCPUリソースを、突発的な活動(バースト)に使用することができます。
- バースト中のPodのCPUリソース量は、適切な量に制限されます。
クリーンアップ
namespaceを削除してください:
kubectl delete namespace cpu-example