website/content/ja/docs/setup/release/version-skew-policy.md

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title: Kubernetesバージョンとバージョンスキューサポートポリシー
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{{% capture overview %}}
このドキュメントでは、さまざまなKubernetesコンポーネント間でサポートされる最大のバージョンの差異バージョンスキューについて説明します。特定のクラスターデプロイツールは、バージョンの差異に追加の制限を加える場合があります。
{{% /capture %}}
{{% capture body %}}
## サポートされるバージョン
Kubernetesのバージョンは**x.y.z**の形式で表現され、**x**はメジャーバージョン、**y**はマイナーバージョン、**z**はパッチバージョンを指します。これは[セマンティック バージョニング](http://semver.org/)に従っています。詳細は、[Kubernetesのリリースバージョニング](https://github.com/kubernetes/community/blob/master/contributors/design-proposals/release/versioning.md#kubernetes-release-versioning)を参照してください。
Kubernetesプロジェクトでは、最新の3つのマイナーリリースについてリリースブランチを管理しています。
セキュリティフィックスを含む適用可能な修正は、重大度や実行可能性によってはこれら3つのリリースブランチにバックポートされることもあります。パッチリリースは、[定期的](https://git.k8s.io/sig-release/releases/patch-releases.md#cadence)または必要に応じてこれらのブランチから分岐されます。[リリースマネージャー](https://git.k8s.io/sig-release/release-managers.md)グループがこれを決定しています。
詳細は、Kubernetes[パッチリリース](https://git.k8s.io/sig-release/releases/patch-releases.md)ページを参照してください。
## サポートされるバージョンの差異
### kube-apiserver
[高可用性 (HA) クラスター](/ja/docs/setup/production-environment/tools/independent/high-availability/)では、最新および最古の`kube-apiserver`インスタンスがそれぞれ1つのマイナーバージョン内でなければなりません。
例:
* 最新の`kube-apiserver`が**1.13**であるとします
* ほかの`kube-apiserver`インスタンスは**1.13**および**1.12**がサポートされます
### kubelet
`kubelet`は`kube-apiserver`より新しいものであってはならず、2つの古いマイナーバージョンまで有効です。
例:
* `kube-apiserver`が**1.13**であるとします
* `kubelet`は**1.13**、**1.12**および**1.11**がサポートされます
{{< note >}}
HAクラスター内の`kube-apiserver`間にバージョンの差異がある場合、有効な`kubelet`のバージョンは少なくなります。
{{</ note >}}
例:
* `kube-apiserver`インスタンスが**1.13**および**1.12**であるとします
* `kubelet`は**1.12**および**1.11**がサポートされます(**1.13**はバージョン**1.12**の`kube-apiserver`よりも新しくなるためサポートされません)
### kube-controller-manager、kube-scheduler、およびcloud-controller-manager
`kube-controller-manager`、`kube-scheduler`および`cloud-controller-manager`は、通信する`kube-apiserver`インスタンスよりも新しいバージョンであってはなりません。`kube-apiserver`のマイナーバージョンと一致することが期待されますが、1つ古いマイナーバージョンでも可能ですライブアップグレードを可能にするため
例:
* `kube-apiserver`が**1.13**であるとします
* `kube-controller-manager`、`kube-scheduler`および`cloud-controller-manager`は**1.13**および**1.12**がサポートされます
{{< note >}}
HAクラスター内の`kube-apiserver`間にバージョンの差異があり、これらのコンポーネントがクラスター内のいずれかの`kube-apiserver`と通信する場合(たとえばロードバランサーを経由して)、コンポーネントの有効なバージョンは少なくなります。
{{< /note >}}
例:
* `kube-apiserver`インスタンスが**1.13**および**1.12**であるとします
* いずれかの`kube-apiserver`インスタンスへ配信するロードバランサーと通信する`kube-controller-manager`、`kube-scheduler`および`cloud-controller-manager`は**1.12**がサポートされます(**1.13**はバージョン**1.12**の`kube-apiserver`よりも新しくなるためサポートされません)
### kubectl
`kubectl`は`kube-apiserver`の1つ以内のバージョン古い、または新しいものをサポートします。
例:
* `kube-apiserver`が**1.13**であるとします
* `kubectl`は**1.14**、**1.13**および**1.12**がサポートされます
{{< note >}}
HAクラスター内の`kube-apiserver`間にバージョンの差異がある場合、有効な`kubectl`バージョンは少なくなります。
{{< /note >}}
例:
* `kube-apiserver`インスタンスが**1.13**および**1.12**であるとします
* `kubectl`は**1.13**および**1.12**がサポートされます(ほかのバージョンでは、ある`kube-apiserver`コンポーネントからマイナーバージョンが2つ以上離れる可能性があります
## サポートされるコンポーネントのアップグレード順序
コンポーネント間でサポートされるバージョンの差異は、コンポーネントをアップグレードする順序に影響されます。このセクションでは、既存のクラスターをバージョン**1.n**から**1.(n+1)**へ移行するために、コンポーネントをアップグレードする順序を説明します。
### kube-apiserver
前提条件:
* シングルインスタンスのクラスターにおいて、既存の`kube-apiserver`インスタンスは**1.n**とします
* HAクラスターにおいて、既存の`kube-apiserver`は**1.n**または**1.(n+1)**とします最新と最古の間で、最大で1つのマイナーバージョンの差異となります
* サーバーと通信する`kube-controller-manager`、`kube-scheduler`および`cloud-controller-manager`はバージョン**1.n**とします必ず既存のAPIサーバーのバージョンよりも新しいものでなく、かつ新しいAPIサーバーのバージョンの1つ以内のマイナーバージョンとなります
* すべてのノードの`kubelet`インスタンスはバージョン**1.n**または**1.(n-1)**とします必ず既存のAPIサーバーよりも新しいバージョンでなく、かつ新しいAPIサーバーのバージョンの2つ以内のマイナーバージョンとなります
* 登録されたAdmission webhookは、新しい`kube-apiserver`インスタンスが送信するこれらのデータを扱うことができます:
* `ValidatingWebhookConfiguration`および`MutatingWebhookConfiguration`オブジェクトは、**1.(n+1)**で追加されたRESTリソースの新しいバージョンを含んで更新されますまたは、v1.15から利用可能な[`matchPolicy: Equivalent`オプション](/docs/reference/access-authn-authz/extensible-admission-controllers/#matching-requests-matchpolicy)を使用してください)
* Webhookは送信されたRESTリソースの新しいバージョン、および**1.(n+1)**のバージョンで追加された新しいフィールドを扱うことができます
`kube-apiserver`を**1.(n+1)**にアップグレードしてください。
{{< note >}}
[非推奨API](/docs/reference/using-api/deprecation-policy/)および[APIの変更ガイドライン](https://github.com/kubernetes/community/blob/master/contributors/devel/sig-architecture/api_changes.md)のプロジェクトポリシーにおいては、シングルインスタンスの場合でも`kube-apiserver`のアップグレードの際にマイナーバージョンをスキップしてはなりません。
{{< /note >}}
### kube-controller-manager、kube-scheduler、およびcloud-controller-manager
前提条件:
* これらのコンポーネントと通信する`kube-apiserver`インスタンスが**1.(n+1)**であること(これらのコントロールプレーンコンポーネントが、クラスター内の`kube-apiserver`インスタンスと通信できるHAクラスターでは、これらのコンポーネントをアップグレードする前にすべての`kube-apiserver`インスタンスをアップグレードしなければなりません)
`kube-controller-manager`、`kube-scheduler`および`cloud-controller-manager`を**1.(n+1)**にアップグレードしてください。
### kubelet
前提条件:
* `kubelet`と通信する`kube-apiserver`が**1.(n+1)**であること
必要に応じて、`kubelet`インスタンスを**1.(n+1)**にアップグレードしてください(**1.n**や**1.(n-1)**のままにすることもできます)。
{{< warning >}}
`kube-apiserver`と2つのマイナーバージョンの`kubelet`インスタンスを使用してクラスターを実行させることは推奨されません:
* コントロールプレーンをアップグレードする前に、インスタンスを`kube-apiserver`の1つのマイナーバージョン内にアップグレードさせる必要があります
* メンテナンスされている3つのマイナーリリースよりも古いバージョンの`kubelet`を実行する可能性が高まります
{{</ warning >}}