From c9472d78db92c945bec43685b35c0fb42f6ea6e6 Mon Sep 17 00:00:00 2001 From: Keita Akutsu Date: Fri, 9 Oct 2020 01:14:48 +0900 Subject: [PATCH] ja-trans: Translate docs/tasks/administer-cluster/nodelocaldns into Japanese #24433 --- .../tasks/administer-cluster/nodelocaldns.md | 89 +++++++++++++++++++ 1 file changed, 89 insertions(+) create mode 100644 content/ja/docs/tasks/administer-cluster/nodelocaldns.md diff --git a/content/ja/docs/tasks/administer-cluster/nodelocaldns.md b/content/ja/docs/tasks/administer-cluster/nodelocaldns.md new file mode 100644 index 0000000000..5aab2f4c5a --- /dev/null +++ b/content/ja/docs/tasks/administer-cluster/nodelocaldns.md @@ -0,0 +1,89 @@ +--- +reviewers: +title: KubernetesクラスターでNodeLocal DNSキャッシュを使用する +content_type: task +--- + + +{{< feature-state for_k8s_version="v1.18" state="stable" >}} +このページでは、KubernetesのNodeLocal DNSキャッシュの機能の概要について説明します。 + + + +## {{% heading "prerequisites" %}} + + + {{< include "task-tutorial-prereqs.md" >}} {{< version-check >}} + + + + +## イントロダクション + +NodeLocal DNSキャッシュは、クラスターノード上でDNSキャッシュエージェントをDaemonSetで稼働させることで、クラスターのDNSパフォーマンスを向上させます。現在のアーキテクチャーにおいて、ClusterFirstのDNSモードでのPodは、DNSクエリー用にkube-dnsのService IPに疎通します。これにより、kube-proxyによって追加されたiptablesを介してkube-dns/CoreDNSのエンドポイントへ変換されます。この新しいアーキテクチャーによって、Podは同じノード上で稼働するDNSキャッシュエージェントに対して疎通し、それによってiptablesのDNATルールとコネクショントラッキングを回避します。ローカルのキャッシュエージェントはクラスターのホスト名(デフォルトではcluster.localというサフィックス)に対するキャッシュミスがあるときはkube-dnsサービスへ問い合わせます。 + + +## 動機 + +* 現在のDNSアーキテクチャーでは、ローカルのkube-dns/CoreDNSがないとき、DNSへの秒間クエリー数が最も高いPodは他のノードへ疎通する可能性があります。ローカルでキャッシュを持つことにより、この状況におけるレイテンシーの改善に役立ちます。 + +* iptables DNATとコネクショントラッキングをスキップすることは[conntrackの競合](https://github.com/kubernetes/kubernetes/issues/56903)を減らし、UDPでのDNSエントリーがconntrackテーブルを満杯にすることを避けるのに役立ちます。 + +* ローカルのキャッシュエージェントからkube-dnsサービスへの接続がTCPにアップグレードされます。タイムアウトをしなくてはならないUDPエントリーと比べ、TCPのconntrackエントリーはコネクションクローズ時に削除されます([デフォルトの](https://www.kernel.org/doc/Documentation/networking/nf_conntrack-sysctl.txt) `nf_conntrack_udp_timeout` は30秒です)。 + +* DNSクエリーをUDPからTCPにアップグレードすることで、UDPパケットの欠損や、通常30秒(10秒のタイムアウトで3回再試行する)であるDNSのタイムアウトによるテイルレイテンシーを減少させます。NodeLocalキャッシュはUDPのDNSクエリーを待ち受けるため、アプリケーションを変更する必要はありません。 + +* DNSクエリーに対するノードレベルのメトリクスと可視性があります。 +* Metrics & visibility into dns requests at a node level. + +* DNSの不在応答のキャッシュも再度有効にされ、それによりkube-dnsサービスに対するクエリ数を減らします。 +* Negative caching can be re-enabled, thereby reducing number of queries to kube-dns service. + +## アーキテクチャー図 + +この図はNodeLocal DNSキャッシュが有効にされた後にDNSクエリーがあったときの流れとなります。 + + +{{< figure src="/images/docs/nodelocaldns.svg" alt="NodeLocal DNSCache flow" title="Nodelocal DNSCacheのフロー" caption="この図は、NodeLocal DNSキャッシュがDNSクエリーをどう扱うかを表したものです。" >}} + +## 設定 +{{< note >}} NodeLocal DNSキャッシュ用のローカルに待ち受けているIPアドレスは、169.254.20.0/16の範囲のIPか、既存のIPと衝突しないことが保証されている他のIPとなります。このドキュメントでは例として169.254.10を使用します。 +{{< /note >}} + +この機能は、下記の手順により有効化できます。 + +* [`nodelocaldns.yaml`](https://github.com/kubernetes/kubernetes/blob/master/cluster/addons/dns/nodelocaldns/nodelocaldns.yaml)と同様のマニフェストを用意し、`nodelocaldns.yaml`という名前で保存してください。 +* マニフェスト内の変数を正しい値に置き換えてください。 + + * kubedns=`kubectl get svc kube-dns -n kube-system -o jsonpath={.spec.clusterIP}` + + * domain=`` + + * localdns=`` + + ``はデフォルトで"cluster.local"です。`` はNodeLocal DNSキャッシュ用に確保されたローカルの待ち受けIPアドレスです。 + + * kube-proxyがIPTABLESモードで稼働中のとき: + + ``` bash + sed -i "s/__PILLAR__LOCAL__DNS__/$localdns/g; s/__PILLAR__DNS__DOMAIN__/$domain/g; s/__PILLAR__DNS__SERVER__/$kubedns/g" nodelocaldns.yaml + ``` + + `__PILLAR__CLUSTER__DNS__`と`__PILLAR__UPSTREAM__SERVERS__`はnode-local-dnsというPodによって生成されます。 + このモードでは、node-local-dns Podは``とkube-dnsのサービスIPの両方で待ち受けるため、PodはIPアドレスでもDNSレコードのルップアップができます。 + + * kube-proxyがIPVSモードで稼働中のとき: + + ``` bash + sed -i "s/__PILLAR__LOCAL__DNS__/$localdns/g; s/__PILLAR__DNS__DOMAIN__/$domain/g; s/__PILLAR__DNS__SERVER__//g; s/__PILLAR__CLUSTER__DNS__/$kubedns/g" nodelocaldns.yaml + ``` + このモードでは、node-local-dns Podは``上のみで待ち受けます。node-local-dnsのインターフェースはkube-dnsのクラスターIPをバインドしません。なぜならばIPVSロードバランシング用に使われているインターフェースは既にこのアドレスを使用しているためです。 + `__PILLAR__UPSTREAM__SERVERS__` はnode-local-dns Podにより生成されます。 + +* `kubectl create -f nodelocaldns.yaml`を実行してください。 +* kube-proxyをIPVSモードで使用しているとき、NodeLocal DNSキャッシュが待ち受けている``を使用するため、kubeletに対する`--cluster-dns`フラグを修正する必要があります。IPVSモード以外のとき、`--cluster-dns`フラグの値を修正する必要はありません。なぜならNodeLocal DNSキャッシュはkube-dnsのサービスIPと``の両方で待ち受けているためです。 + +一度有効にすると、クラスターの各Node上で、kube-systemという名前空間でnode-local-dns Podが、稼働します。このPodは[CoreDNS](https://github.com/coredns/coredns)をキャッシュモードで稼働させるため、異なるプラグインによって公開された全てのCoreDNSのメトリクスがNode単位で利用可能となります。 + +`kubectl delete -f `を実行してDaemonSetを削除することによって、この機能を無効にできます。また、kubeletの設定に対して行った全ての変更をリバートすべきです。 +