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Kubernetes Prow Robot 2020-07-16 19:21:00 -07:00 committed by GitHub
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@ -24,7 +24,7 @@ Kubernetesを機能させるには、*Kubernetes API オブジェクト* を使
* **[kubelet](/docs/admin/kubelet/)**: Kubernetes Masterと通信します。
* **[kube-proxy](/docs/admin/kube-proxy/)**: 各ードのKubernetesネットワークサービスを反映するネットワークプロキシです。
## Kubernetesオブジェクト
## Kubernetesオブジェクト {#kubernetes-objects}
Kubernetesには、デプロイ済みのコンテナ化されたアプリケーションやワークロード、関連するネットワークとディスクリソース、クラスターが何をしているかに関するその他の情報といった、システムの状態を表現する抽象が含まれています。これらの抽象は、Kubernetes APIのオブジェクトによって表現されます。詳細については、[Kubernetesオブジェクトについて知る](/ja/docs/concepts/overview/working-with-objects/kubernetes-objects/#kubernetes-objects)をご覧ください。
@ -43,7 +43,7 @@ Kubernetesには、[コントローラー](/docs/concepts/architecture/controlle
* [ReplicaSet](/ja/docs/concepts/workloads/controllers/replicaset/)
* [Job](/docs/concepts/workloads/controllers/jobs-run-to-completion/)
## Kubernetesコントロールプレーン
## Kubernetesコントロールプレーン {#kubernetes-control-plane}
Kubernetesマスターや kubeletプロセスといったKubernetesコントロールプレーンのさまざまなパーツは、Kubernetesがクラスターとどのように通信するかを統制します。コントロールプレーンはシステム内のすべてのKubernetesオブジェクトの記録を保持し、それらのオブジェクトの状態を管理するために継続的制御ループを実行します。コントロールプレーンの制御ループは常にクラスターの変更に反応し、システム内のすべてのオブジェクトの実際の状態が、指定した状態に一致するように動作します。

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@ -0,0 +1,90 @@
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title: コントローラー
content_type: concept
weight: 30
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<!-- overview -->
ロボット工学やオートメーションの分野において、 _制御ループ_ とは、あるシステムの状態を制御する終了状態のないループのことです。
ここでは、制御ループの一例として、部屋の中にあるサーモスタットを挙げます。
あなたが温度を設定すると、それはサーモスタットに *目的の状態(desired state)* を伝えることになります。実際の部屋の温度は *現在の状態* です。サーモスタットは、装置をオンまたはオフにすることによって、現在の状態を目的の状態に近づけるように動作します。
{{< glossary_definition term_id="controller" length="short">}}
<!-- body -->
## コントローラーパターン
コントローラーは少なくとも1種類のKubernetesのリソースを監視します。これらの[オブジェクト](/ja/docs/concepts/overview/working-with-objects/kubernetes-objects/#kubernetes-objects)には目的の状態を表すspecフィールドがあります。リソースのコントローラーは、現在の状態を目的の状態に近づける責務を持ちます。
コントローラーは自分自身でアクションを実行する場合もありますが、Kubernetesではコントローラーが{{< glossary_tooltip text="APIサーバー" term_id="kube-apiserver" >}}に意味のある副作用を持つメッセージを送信することが一般的です。以下では、このような例を見ていきます。
{{< comment >}}
ネームスペースコントローラーなどの一部のビルトインのコントローラーは、specのないオブジェクトに対して作用します。簡単のため、このページではそのような詳細な説明は省略します。
{{< /comment >}}
### APIサーバー経由でコントロールする
{{< glossary_tooltip term_id="job" >}}コントローラーはKubernetesのビルトインのコントローラーの一例です。ビルトインのコントローラーは、クラスターのAPIサーバーとやりとりをして状態を管理します。
Jobは、1つ以上の{{< glossary_tooltip term_id="pod" >}}を起動して、タスクを実行した後に停止する、Kubernetesのリソースです。
(1度[スケジュール](/docs/concepts/scheduling-eviction/)されると、Podオブジェクトはkubeletに対する目的の状態の一部になります。)
Jobコントローラーが新しいタスクを見つけると、その処理が完了するように、クラスター上のどこかで、一連のNode上のkubeletが正しい数のPodを実行することを保証します。ただし、Jobコントローラーは、自分自身でPodやコンテナを実行することはありません。代わりに、APIサーバーに対してPodの作成や削除を依頼します。{{< glossary_tooltip text="コントロールプレーン" term_id="control-plane" >}}上の他のコンポーネントが(スケジュールして実行するべき新しいPodが存在するという)新しい情報を基に動作することによって、最終的に目的の処理が完了します。
新しいJobが作成されたとき、目的の状態は、そのJobが完了することです。JobコントローラーはそのJobに対する現在の状態を目的の状態に近づけるようにします。つまり、そのJobが行ってほしい処理を実行するPodを作成し、Jobが完了に近づくようにします。
コントローラーは、コントローラーを設定するオブジェクトも更新します。たとえば、あるJobが完了した場合、Jobコントローラーは、Jobオブジェクトに`Finished`というマークを付けます。
(これは、部屋が設定温度になったことを示すために、サーモスタットがランプを消灯するのに少し似ています。)
### 直接的なコントロール
Jobとは対照的に、クラスターの外部に変更を加える必要があるコントローラーもあります。
たとえば、クラスターに十分な数の{{< glossary_tooltip text="Node" term_id="node" >}}が存在することを保証する制御ループの場合、そのコントローラーは、必要に応じて新しいNodeをセットアップするために、現在のクラスターの外部とやりとりをする必要があります。
外部の状態とやりとりをするコントローラーは、目的の状態をAPIサーバーから取得した後、外部のシステムと直接通信し、現在の状態を目的の状態に近づけます。
(クラスター内のノードを水平にスケールさせるコントローラーが実際に存在します。詳しくは、[クラスターのオートスケーリング](/docs/tasks/administer-cluster/cluster-management/#cluster-autoscaling)を読んでください。)
## 目的の状態 vs 現在の状態 {#desired-vs-current}
Kubernetesはシステムに対してクラウドネイティブな見方をするため、常に変化し続けるような状態を扱えるように設計されています。
処理を実行したり、制御ループが故障を自動的に修正したりしているどの時点でも、クラスターは変化中である可能性があります。つまり、クラスターは決して安定した状態にならない可能性があるということです。
コントローラーがクラスターのために実行されていて、有用な変更が行われるのであれば、全体的な状態が安定しているかどうかは問題にはなりません。
## 設計
設計理念として、Kubernetesは多数のコントローラーを使用しており、各コントローラーはクラスターの状態の特定の側面をそれぞれ管理しています。最もよくあるパターンは、特定の制御ループ(コントローラー)が目的の状態として1種類のリソースを使用し、目的の状態を実現することを管理するために別の種類のリソースを用意するというものです。
相互にリンクされた単一のモリシックな制御ループよりは、複数の単純なコントローラーが存在する方が役に立ちます。コントローラーは故障することがあるため、Kubernetesは故障を許容するように設計されています。
たとえば、Jobのコントローラーは、Jobオブジェクト(新しい処理を見つけるため)およびPodオブジェクト(Jobを実行し、処理が完了したか確認するため)を監視します。この場合、なにか別のものがJobを作成し、JobコントローラーはPodを作成します。
{{< note >}}
同じ種類のオブジェクトを作成または更新するコントローラーが、複数存在する場合があります。実際には、Kubernetesコントローラーは、自分が制御するリソースに関連するリソースにのみ注意を払うように作られています。
たとえば、DeploymentとJobがありますが、これらは両方ともPodを作成するものです。しかし、JobコントローラーはDeploymentが作成したPodを削除することはありません。各コントローラーが2つのPodを区別できる情報({{< glossary_tooltip term_id="label" text="ラベル" >}})が存在するためです。
{{< /note >}}
## コントローラーを実行する方法 {#running-controllers}
Kubernetesには、{{< glossary_tooltip term_id="kube-controller-manager" >}}内部で動作する一組のビルトインのコントローラーが用意されています。これらビルトインのコントローラーは、コアとなる重要な振る舞いを提供します。
DeploymentコントローラーとJobコントローラーは、Kubernetes自体の一部として同梱されているコントローラーの例です(それゆえ「ビルトイン」のコントローラーと呼ばれます)。Kubernetesは回復性のあるコントロールプレーンを実行できるようにしているため、ビルトインのコントローラーの一部が故障しても、コントロールプレーンの別の部分が作業を引き継いでくれます。
Kubernetesを拡張するためにコントロールプレーンの外で動作するコントローラーもあります。もし望むなら、新しいコントローラーを自分で書くこともできます。自作のコントローラーをPodセットとして動作させたり、Kubernetesの外部で動作させることもできます。どのような動作方法が最も適しているかは、そのコントローラーがどのようなことを行うのかに依存します。
## {{% heading "whatsnext" %}}
* [Kubernetesコントロールプレーン](/ja/docs/concepts/#kubernetes-control-plane)について読む
* 基本的な[Kubernetesオブジェクト](/ja/docs/concepts/#kubernetes-objects)について学ぶ
* [Kubernetes API](/ja/docs/concepts/overview/kubernetes-api/)について学ぶ
* 自分でコントローラーを書きたい場合は、「Kubernetesを拡張する」の[エクステンションパターン](/ja/docs/concepts/extend-kubernetes/extend-cluster/#extension-patterns)を読んでください。

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@ -42,7 +42,7 @@ Kubernetesは柔軟な設定が可能で、高い拡張性を持っています
ほとんどのクラスター管理者は、ホスティングされている、またはディストリビューションとしてのKubernetesを使っているでしょう。
結果として、ほとんどのKubernetesユーザーは既存のエクステンションを使えばよいため、新しいエクステンションを書く必要は無いと言えます。
## エクステンションパターン
## エクステンションパターン {#extension-patterns}
Kubernetesは、クライアントのプログラムを書くことで自動化ができるようにデザインされています。
Kubernetes APIに読み書きをするどのようなプログラムも、役に立つ自動化機能を提供することができます。

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@ -2,7 +2,7 @@
title: Kubernetesオブジェクトを理解する
content_type: concept
weight: 10
card:
card:
name: concepts
weight: 40
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